一級建築士設計製図試験において、課題文の読み込みは重要です。
重要というレベルではなく、全てかもしれません。
課題文を読み込み、出題者の意図を理解する国語力は必須の技能となります。
出題者の意図とは、別の言い方をすれば、合格者の大多数が考える答えです。
昨年の合格案を見ても思ったのですが、合格案のほとんどの骨格には共通点があります。つまり、合格者のほとんどは課題文から同じ方針の解答を読み解いています。試験が始まって10分前後の時間で、合否が決まるといっても言い過ぎではないかなと思います。
試験では、課題文を読み込みエスキスで形にする上で、効率よく短時間で読み落としや読み違いなく課題文を隅々まで確認するために、マーキングは必須なテクニックです。
人によってやり方は様々。中にはマーキングなどしない方もいるし、マーキングはしても赤ペン一本とかって人もいます。
初年度、Sでは7色のマーカーを用意しろと指導がありました。そんな指導のもと多色使いからはじまったマーキング人生。
①課題主文
1回目の本試験では、多色使いの反動か、極力色を使い分けないようになっていました。
赤:重要ポイント
黄:図面要求項目
橙:数値
という感じですが、途中で使い方がブレてるので、今見返すと見辛いマーキング。
昨年は、まずマーキングのやり方はゼロからNの講師から教わった通りに方法を変更しました。
で、何度か問題を解く中で、さらに自分仕様に変更をしていきました。
赤:図面表現項目
黄:チェックポイント
橙:新出や重要ポイント
青:動線や繋がり
チェックポイントは黄色。新出や記述での注意ポイント(計画のポイント)はオレンジ。図面表現に現れるものを赤と、目的に沿って色分けをしています。
オレンジの部分(新出、重要ポイント)には細心の注意を払い、対策を頭の片隅で考えながら読み進めます。
②設計条件
赤:重要ポイント
黄:図面要求項目
橙:数値
赤を多用していて、なにが重要かがわかりづらくなっています。
また黄色が意外と目立たないので、図面完了後のチェックがしにくいし、数値を目立たせる必要性はないなと実感。
変更後は、基本を黄色にして、図面表現に現れるものは赤、新出や忘れそうなものはオレンジ。
そして、動線等空間構成については青とました。
エスキス段階では、オレンジや青のポイントを抑えてプランニングできるようにしました。
最後の図面の見直しは、赤のマーキングをひとつづつ消していく作業となります。全部チェックする時間がなさそうなら、作図途中で確実に書いたものは、○チェックを入れて最終チェックの時間短縮ができるようにしました。(余裕があれば、◎チェックをします。)
後半に続きます。