2017/02/03

《製図》過去問から学ぶもの

標準解答例が唯一の出題側の意図を推測できる材料なのですが、過去問だけ見ても正解を導きだすことはできません。変化球を多用した解答例が近年多いので、その変化球に目がいきがちです。自分も初年度は、解答例の細かな部分や技的なものが気になり、参考にしようと一生懸命解答例を見ていましたが、結局良い結果に結びつくことはありませんでした。

「この図面表現は、何年にやっているので問題ない。」

というチェックで、図面表現の基準を作成するのは危険です。
あくまで“標準解答例なので、減点表現も含まれているはずです。
図面表現のハードルをあげる必要はないですが、法規上問題ないことを自覚できる範囲で自己基準を設けて照らし合わせることが必要かと思います。
何年も同じ表現がでてるようなら、減点でもないと判断できそうですが、必ず根拠を確認することが大切です。

過去問を勉強しなおした今年、細かな点はおいといて、ここだけ抑えておけばいいかなというものをピックアップします。合格案の傾向を読み解いていけるかもしれません。


1.均等スパンですべて解ける

ほとんどの解答例は、6mか7mの均等スパンで解けています。要求室の面積に応じて、スパン割を微調整したくなりますが、よほどのことがない限り、均等スパンで問題をとくことができます。
前半戦は、そのことを踏まえて均等スパンで問題を解く練習をするといいです。通常の建物の設計でもまずは均等スパンでプランをつくると思います。均等スパンが基本であることを身につけたほうが、その後アレンジとして端部だけ8mスパンを入れてみたり、張り出しを設けたりと、バリエーションとしての幅が広がると思います。


2.吹抜けが大好き

毎年のように吹抜けがでてくるのですが、どの解答例もその吹抜けを使って平面でも断面でも肝となる空間をつくりこんだ案になっていると思います。
昨年は要求にはないですが、解答例2案ともしっかり吹抜けを設置し、建物計画の肝となる部分に計画され各階でつながっていました。
空間構成をチェックする際に、チェックしやすい部分でもあるので、採点の対象としてウエイトはでかいと思います。
そこに気付けず、要求があれば邪魔にならない場所に設置できればいいなと考えて望んだ初年度は、ランク3という結果でした。
吹抜けの使い方を過去の解答例から読み解くことは合格しやすい空間構成の習得に有効かと思います。


3.図面の補足書き込み

記述の解答例がなくなってから、図面への書き込みが増えました。課題に対してどんな部分をアピールしたらよいかを理解できる部分です。
また要約した短文が記載されていますが、この表現は記述の参考になります。表現されている短文をもとに、自分なりに記述の解答となるように文章を足してノートに書き写すことで、ひとつの模範解答ができあがります。

どのようなポイントをアピールしているのか、どんな表現を使っているのか。とても参考になる部分です。
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