2017/02/17

《製図》マーキングの改善(前半)

一級建築士設計製図試験において、課題文の読み込みは重要です。
重要というレベルではなく、全てかもしれません。
課題文を読み込み、出題者の意図を理解する国語力は必須の技能となります。
出題者の意図とは、別の言い方をすれば、合格者の大多数が考える答えです。
昨年の合格案を見ても思ったのですが、合格案のほとんどの骨格には共通点があります。つまり、合格者のほとんどは課題文から同じ方針の解答を読み解いています。試験が始まって10分前後の時間で、合否が決まるといっても言い過ぎではないかなと思います。

試験では、課題文を読み込みエスキスで形にする上で、効率よく短時間で読み落としや読み違いなく課題文を隅々まで確認するために、マーキングは必須なテクニックです。
人によってやり方は様々。中にはマーキングなどしない方もいるし、マーキングはしても赤ペン一本とかって人もいます。

初年度、Sでは7色のマーカーを用意しろと指導がありました。そんな指導のもと多色使いからはじまったマーキング人生。

①課題主文

1回目の本試験では、多色使いの反動か、極力色を使い分けないようになっていました。


赤:重要ポイント
黄:図面要求項目
橙:数値

という感じですが、途中で使い方がブレてるので、今見返すと見辛いマーキング。

昨年は、まずマーキングのやり方はゼロからNの講師から教わった通りに方法を変更しました。

で、何度か問題を解く中で、さらに自分仕様に変更をしていきました。


赤:図面表現項目
黄:チェックポイント
橙:新出や重要ポイント
青:動線や繋がり

チェックポイントは黄色。新出や記述での注意ポイント(計画のポイント)はオレンジ。図面表現に現れるものを赤と、目的に沿って色分けをしています。
オレンジの部分(新出、重要ポイント)には細心の注意を払い、対策を頭の片隅で考えながら読み進めます。

②設計条件

赤:重要ポイント
黄:図面要求項目
橙:数値

赤を多用していて、なにが重要かがわかりづらくなっています。
また黄色が意外と目立たないので、図面完了後のチェックがしにくいし、数値を目立たせる必要性はないなと実感。


変更後は、基本を黄色にして、図面表現に現れるものは赤、新出や忘れそうなものはオレンジ。
そして、動線等空間構成については青とました。


エスキス段階では、オレンジや青のポイントを抑えてプランニングできるようにしました。
最後の図面の見直しは、赤のマーキングをひとつづつ消していく作業となります。全部チェックする時間がなさそうなら、作図途中で確実に書いたものは、○チェックを入れて最終チェックの時間短縮ができるようにしました。(余裕があれば、◎チェックをします。)

後半に続きます。



2017/02/16

《製図》無料配布資料

日建学院から封書が来ていた。
と思ったら昨年の合否図面集だった。


ユープラ参加者は、ランク毎の図面を何枚も既にチェック済みですが、ユープラ参加してないと、なかなか他の受験生の図面って見る機会がない。
ユープラは、2月末まで受付中。実際ちらほら新しい図面が日々アップされている。)

そんななか、わずかな解答例ではあるが、厳選?!したランク毎の図面がまとまったこの資料はなかなかよい資料だと思う。

問題と標準解答例、近年の過去問も収録されてるので、日建学院でもらえるはずなので、独学勉強にも役立つ。かも。



2017/02/10

《製図》道具選び ~マーカー編~

課題読み込みにおいて、マーカーの存在は絶大。
使い方次第で、1回読むだけで読み落としを改善。

よくつかわれているのが、フリクションペン。


ですが、消す必要性はなかったので却下。
また、キャップの着脱が不便であり、時間ロス。
と考え、最初に買ったのがこれ。

無印良品でもラインナップされているもの。
しかし、何本も持ち変える作業が無駄と思っていた時に、
見つけたのがこれ。一年目の試験直前で変更しました。


ペンケースの中身も省スペース化ができ、
これが本命となり、2年目も継続して利用。
不便といえば、2色のうち、片方がインク切れの場合、
新調する必要があるので、不経済。

多めにマーキングする方にとっては、
やさしい色のソフトカラーを選択する人もいたが、
自分は要所を目立たせるようマーキングしていたので、
目立つ通常の蛍光色を使用。


フリクションペンのソフトカラーもある。
という形で、マーカー選びは落ち着きました。

試験で利用したのは、赤と黄色、オレンジと青の2本。
色では4色使ってマーキングをしました。

マーキングの遍歴はまた別にまとめます。

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2017/02/09

《製図》目的ある道具選び

前半戦は、道具の選択と使い方の検討も必要な作業。
目的は二つ。

1.作業時間の短縮
2.確認しやすさ

目的1は、作図時間の短縮が主となりますが、
他にも記述や、エスキスのマーカーチェック作業で、
道具による時間短縮が見込めます。

目的2は、課題読み込み時のマーカー作業で、
読み落としのない作業ができたり、
メリハリのある線で作図することで、
時間ロスを減らすことが見込めます。

高い道具をあれこれ試す必要はなく、
相性以上にこの道具を使うことによって、
どんな目的が達成されるかを
しっかり意識することが大切です。

2017/02/04

《製図》有料講座は必要?

資格学校の直前の有料講座の必要性について。

自分は、不要と考えている。

SとNに通った実体験からの感想と、
これから書く内容の2つからの判断です。

よく聞くことは、試験直前に試験元からのリーク情報があり、
よく当たるから受けたほうがいい。

という都市伝説レベルの話。

そのために何万円を追加で払うのは、無駄でしかない。

某講師の話ですが、
どの学校も試験対策の元締めのスタッフはある程度、
横のつながりがあり、情報交換をしているそうです。

直前に追加される知識や対策は、
その情報網のなかで、他の学校でやっていて、
うちだけやってない、力を入れていない部分を
強化するための内容かなと、勝手な想像。

なので、有料講座で出された新しい対策内容が
もし本試験と似通った内容であった場合、
その学校が長い間対策してきた本講座の内容が、
的外れだった証拠。試験対策を外しまくった証拠。

それを有料で提供するのですから、資格学校はいい商売です。

受験生思いの学校とは、
その直前情報を本講座にしっかり反映させている学校。
つまり有料講座がない、または重要視していない学校。
ということになる。

前年度の有料講座が評判だった学校は、
候補からはずしたほうがいい選択です。

あくまで、ちらっときいた受験業界情報からの独自の推測。

上記内容からすると、通い倒した学校の方針がずれていたら、
リスク回避のためにも、有料講座は絶対受講したほうがいい、
という気分にもなる。

でも、そもそもその有料で提供される情報は、
図書館で自分で手に入る情報がほとんど。

そして、再度言いますが、
有料講座が好評の学校は選択しない方が
経済的にも試験対策的にもよい。

と思います。


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2017/02/03

《製図》過去問から学ぶもの

標準解答例が唯一の出題側の意図を推測できる材料なのですが、過去問だけ見ても正解を導きだすことはできません。変化球を多用した解答例が近年多いので、その変化球に目がいきがちです。自分も初年度は、解答例の細かな部分や技的なものが気になり、参考にしようと一生懸命解答例を見ていましたが、結局良い結果に結びつくことはありませんでした。

「この図面表現は、何年にやっているので問題ない。」

というチェックで、図面表現の基準を作成するのは危険です。
あくまで“標準解答例なので、減点表現も含まれているはずです。
図面表現のハードルをあげる必要はないですが、法規上問題ないことを自覚できる範囲で自己基準を設けて照らし合わせることが必要かと思います。
何年も同じ表現がでてるようなら、減点でもないと判断できそうですが、必ず根拠を確認することが大切です。

過去問を勉強しなおした今年、細かな点はおいといて、ここだけ抑えておけばいいかなというものをピックアップします。合格案の傾向を読み解いていけるかもしれません。


1.均等スパンですべて解ける

ほとんどの解答例は、6mか7mの均等スパンで解けています。要求室の面積に応じて、スパン割を微調整したくなりますが、よほどのことがない限り、均等スパンで問題をとくことができます。
前半戦は、そのことを踏まえて均等スパンで問題を解く練習をするといいです。通常の建物の設計でもまずは均等スパンでプランをつくると思います。均等スパンが基本であることを身につけたほうが、その後アレンジとして端部だけ8mスパンを入れてみたり、張り出しを設けたりと、バリエーションとしての幅が広がると思います。


2.吹抜けが大好き

毎年のように吹抜けがでてくるのですが、どの解答例もその吹抜けを使って平面でも断面でも肝となる空間をつくりこんだ案になっていると思います。
昨年は要求にはないですが、解答例2案ともしっかり吹抜けを設置し、建物計画の肝となる部分に計画され各階でつながっていました。
空間構成をチェックする際に、チェックしやすい部分でもあるので、採点の対象としてウエイトはでかいと思います。
そこに気付けず、要求があれば邪魔にならない場所に設置できればいいなと考えて望んだ初年度は、ランク3という結果でした。
吹抜けの使い方を過去の解答例から読み解くことは合格しやすい空間構成の習得に有効かと思います。


3.図面の補足書き込み

記述の解答例がなくなってから、図面への書き込みが増えました。課題に対してどんな部分をアピールしたらよいかを理解できる部分です。
また要約した短文が記載されていますが、この表現は記述の参考になります。表現されている短文をもとに、自分なりに記述の解答となるように文章を足してノートに書き写すことで、ひとつの模範解答ができあがります。

どのようなポイントをアピールしているのか、どんな表現を使っているのか。とても参考になる部分です。
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2017/02/02

《製図》合格率は40%ではなく60%

TACのガイダンス資料が結構参考になります。

学科時代からかなりお世話になっているブログで、井澤先生の授業は受けてみたいと思っていました。

実際、TAC渋谷で受講していた知り合いは、全員口をそろえてとてもよかったと話をしていて、とあるエピソードを聞き、ますます気になる存在となりました。

ガイダンス資料の内容を見て、共感した部分をひとつ紹介。

それは、合格率は40%ではなく60%だということ。

ランク4になるようなミス、空間構成で足切りをくらうようなランク3を回避できれば、合格率は60%とうことです。

どうしてもミスの数に注意がいってしまい、ミスをなくす努力をして、見直し時間をたくさんとることに注力してしまうパターンがあるかと思います。
でも、ランク4にならないミスであれば、救われる可能性が十分にあるので、ミスの数を気にするより、空間構成(動線とゾーニング+プランニング)の対策をすることが優先順位は上です。

試験対策の大方針は、ミスの数を減らすことではなく、空間構成です。ランク2だった方もミスの多さで落ちた方(たいていは記述のミスだと思います。)も、大方針をもう一度見直すことが重要だと思いました。

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